学校や会社に数人はいる「パワポ作り」が上手い人。自分もあんなパワポで発表してみたいけど、締切に追われてデザインどころじゃない!、と諦めていませんか?
しかし、時間に追われながらのパワポ制作でも「やらないだけ」で、良い感じのパワポに仕上がる方法があるなら、知っておきたいですよね。せっかく創意工夫を凝らして作った企画や発表を、パワポの見た目だけで「大したことなさそう」と思われるのは悔しいです。
ダメなスライドになってしまうポイントを把握して、無意識に良いパワポを作れるようになっちゃいましょう。ちょうど、テストの「ケアレスミス」に近いです。期末試験や入学試験で、テストをひと通り解いた後、ケアレスミスがないか確認しますよね? パワポからケアレスミスが減れば、それだけでパワポのレベルがグッと上がります。
良いパワポを作るために、「+α で、良いポイントを詰め込む」のではなく、「ダメな部分」を削ぎ落とす。これが大切なんです。
- パワポ作りに悩んでいる方
- 自分にはセンスがないと思っている方
- パワポ作りのスランプに陥った方
もくじ
配置に関するダメポイント
真ん中にそろえる、という意味のセンタリング。あなたは、意識して出来ているでしょうか?パワーポイントで図を配置しようとすると、赤い点線が表示されます。図が 1 つの時も複数の時も、縦に並べるときは、真ん中が揃うように配置しましょう。
サイズの違う図を横に並べるときは、図の下部分が揃うように並べると綺麗に見えます。ちょっとしたことですが「面倒だから大体でいいや」で済ませないことが肝心です。センタリングの鬼になりましょう!
また、「そろえる」という意味では、箇条書きにも注意です。:(コロン)の位置を揃えておくと、見やすくて統一感のある見た目になります。
名前:あさまる
バイト:塾講師
好きなこと:ゲーム、YouTube鑑賞
名前 : あさまる
バイト : 塾講師
好きなこと : ゲーム、YouTube鑑賞
あなたは、パワポに文を書くとき、改行に気を付けていますか?変なところで改行していないでしょうか。改行を適当にすると、読みにくいだけでなく、見栄えも悪くなってしまいます。
本・新聞と違い、発表を聞くとき、聞き手はプレゼンターとパワポの両方へ視線を交互に向けます。そのため、パワポに載っている情報は読みやすい必要があるのです。意味のまとまりを意識して改行するようにしましょう。
下の例のように、ちょっと文字数がはみ出してしまう場合も、意味の区切りで改行してしまうか、文字サイズを下げて一行に収まるようにすると良いでしょう。
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証 概要・展開スケジュ
ール
読みにくい上に、最後の「ール」が気になる。
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概要・展開スケジュール
意味がまとまっていて読みやすく、綺麗に見える。
図や文を交えて配置するときは、「線で仕切れるか」を意識して配置しましょう。図の下にくる文字は、図の幅に合わせるなど、「情報のカタマリ」を見る人に意識させることが大切です。
また、左上・右上・左下・右下と Z 字を描くように、聞き手は視点を移動させます。そのため、コンテンツも Z 字で見やすいように配置する必要があります。
フォントに関するダメポイント
パワポの初期設定フォントをそのまま使ったり、フォントで個性を出そうとしたりしていませんか?そんな人はパワポのスライドマスターを要チェックです。
英語のスライドと違い、日本語のスライドであれば、漢字・カナ・かな・英数字を使います。しかし、凝った日本語フォントには、英数字がカバーされていないものもあります。そのため、日本語フォントと英語フォントを交えて使うことが多いですよね。
日本語も英語も各々好きなフォントを選べばいい、という訳でもありません。フォントには相性があります。雰囲気の違いすぎるフォントを利用すると、パワポ全体に統一感がなくなります。ちなみに、筆者が研究室生活で「これなら間違いない」と教わった組み合わせは、「メイリオ × Arial 」です。
それが以外の組み合わせを自分で見つけるんだ!という方は、こちらを参考にしてみてください。有名企業で使われているフォントを紹介しています。
有名企業の資料から学ぶ!ビジネスで使える読みやすいフォントフォントの中には、元から太文字のものがあります。例えば、視認性の高い「 HGP 創英角ゴシック UB 」は、もともと太字です。そのため、太字オプションでさらに太くしてしまうと、文字が潰れてしまいます。
標準で太文字のフォントを強調したいときは、文字サイズを上げるか、強調色にするのがオススメ。強調したい気持ちが、先行しすぎないように気をつけましょう。
文字装飾に関するダメポイント
縁取り文字とは、名前の通り文字の輪郭を縁取って、中を抜いたような文字です。文字装飾としては、オシャレな感じかしますよね。
しかし、中途半端な文字装飾は、読みにくいパワポの温床です。パワポの内容で勝負したいのであれば、なおさら不必要な文字装飾は控えましょう。シンプル・イズ・ベストということですね。
シンプル・イズ・ベストなパワポ。しかし、文字装飾にこだわらないとなると、一体どこで凝ればいいのか。それは、文字のサイズです。
あまりパワポのデザインに興味のない方であれば、文字サイズをいじるのは、見出しやサイズをパワポの幅に合わせるときくらいなはず。そこに、もう一工夫加えてみましょう。
文字サイズで一番意識したいのは、漢字・数字は大きめに書くということ。パワポ内の全ての場所で、実践をする必要はありませんが、特に強調したいところは、文字サイズで緩急をつけましょう。聞き手は、重要なポイントを拾いやすくなります。
その他のダメポイント
あなたのパワポは「文字だけ」になっていないでしょうか。図や表を入れることはもちろん、アイコンもまた、プレゼンの印象を大きく左右します。アイコンの入れ方がわからないという方は、こちらのサイトをチェックしてください。
筆者のオススメの使い方は、「アイコン + ちょっと長めの説明」です。パワポでは、新聞のように文字を詰めて書いてしまうと、読みにくくなってしまいます。そこで、アイコンを入れることで「どんなことが書いてあるか」を、聞き手に意識させつつ、詳細な説明も記載可能になります。また、見た目にもスマートな雰囲気が出ます。
キーとなる文章は、13 文字までに収めましょう。人間が文字と意味を同時に理解できるのが、13 文字までであるためです。「〜とは」や「〜について」などの、意味のない文字は省いて、できるだけ端的に示すようにしましょう。
また、ひとつのパワポに何個もキーメッセージを入れてるのは避けましょう。人間が記憶しやすいのは 3 つまでです。4 つも 5 つも大事なことを並べてしまうと、覚えきれず印象が薄くなってしまいます。 情報を絞って提供するようにしましょう。
あなたのスライドに、無意味な装飾はないですか?「なんとなく殺風景だから、適当な画像を入れておこう」というのは、パワポの質を落としてしまうので避けましょう。パワポを見たときに違和感を感じるだけでなく、聞き手の注意が散漫になってしまいます。
「とりあえず装飾しておこう!は、敵だ」という意識で、パワポを作ってみましょう。説明に必要な図表や、会社ロゴなどで、文字だけの退屈なパワポを華やかにしましょう。
まとめ
あなたのダメポポイントは、いくつあったでしょうか?
パワポは、シンプル・イズ・ベストです。シンプルにまとめるからこと、雑な配置や改行が目立ちやすくなります。小さいことの積み重ねになりますが、パワポを作る習慣として体で覚えれば、「自然に良いパワポが作れる人」になることができます。
また、殺風景だからと無理に装飾をする必要もありません。空白を制しましょう。聞き手に伝えたい情報だけを、ぎゅっと凝縮して提供する方が、聞き手も受け取りやすいです。
さぁ、ダサポのポイントを「やらない」習慣をつけてみましょう!