上司にちゃんと伝えたつもりでも、認識のズレのせいで、謝るハメになる…なんてことはないでしょうか。
そうゆう時もあるよねぇ、と開き直るのも大事です。しかし、何度も「認識のズレ」を感じているなら、自分自身の「伝え方」を見直してみることも必要かも。
一度や二度の失敗はあっても、それが積み重なると信頼の喪失に繋がります。仕事において、信頼は超がつくほど重要です。できれば死守したいですよね。
この記事でわかること
- 書籍「バナナの魅力を100文字で伝えてください」の概要
- 意外と意識できていない!話が相手に「伝わる」までの過程
- 伝え上手な人の特徴
この記事では、伝え方の上手な人の特徴を紹介していきます。当てはまれば自信をもてますし、当てはまらなければ、今日から意識してみましょう!
話題の書籍「バナナの魅力を 100 文字で伝えてください 誰でも身につく 36 の伝わる法則」の内容を参考に、筆者流にギュッとまとめてお伝えします。
読み終わる頃には、あなたも「伝え上手な人」になっているはず!
もくじ
「伝わる」には4ステップある
「ちゃんと伝えたんだけどなぁ」という人に、意識して欲しいことがあります。
それは、
「伝える」と「伝わる」は違う
ということ。

え?具体的にどうゆうこと?

「伝える」は、単に言っただけの状態。「伝わる」は、相手が納得した状態だよ。
伝える:言葉に出して相手に「言う」こと
伝わる:伝えた事を相手が納得すること
つまり、伝えるのが上手くなりたい人は「伝わる話し方」をする必要があるんです。言葉で発しても、相手に伝わっていなければ、伝えてないのと一緒です。
「伝わる話し方」をするために、下の4ステップを意識しましょう!このステップを踏めば踏むほど、より正確に相手に伝わるんです。
- 伝えたいことのゴールを意識する
- 相手に理解してもらう
- 相手が理解しやすいような、例を使う
- 好感度で納得感を底上げする
本書では、7段階構成で紹介されていますが、覚えやすいようにギュッと4段階に圧縮しています。

「この会話は、何を目的とした会話なのか」を意識する習慣をつけてみましょう。仕事の進捗報告なのか、最近の発見を伝えたいのか、雑談で親睦を深めたいのか…などなど。
真っ暗な部屋で探し物をしても、なかなか見つかりませんよね。同様に、目的を見失った状態で会話しても、中途半端なコミュニケーションで終わってしまいます。
普段の何気ない会話でも、自分が何を期待して話しているのか意識して、自分自身の感情に敏感になりましょう。
自分の目的がはっきりすれば、自然と伝わる会話ができるようになります。
仕事の話であれば「これについて、あなたに納得して欲しいです」と結論を表明することで、相手も聞く準備ができます。
いわば、ビジネス書によく出てくる「結論ファースト」ということですね。

あ〜、よく聞くやつね。

わかっていても、できていない人って多いよ?
一生懸命に話すうちに、あなた自身もいつの間にか、結論から逸れている場合があります。結論をしっかり意識して、話すようにしましょう。

前述の通り「伝える」と「伝わる」は、違います。相手の理解度を確認せずに「ちゃんと言ったから、大丈夫でしょ」と忖度してしまうと、認識のズレに繋がってしまうかも。
相手が話の内容を理解してくれたか、確認することが大切です。「ご理解いただけましたか?」「不明点はございますか?」と聞いてみるのがいいでしょう。
しかし、相手が「なんか、よくわからない」という「わからないことが、わからない」状態の時は、注意が必要です。
そんな時は、「どう思いますか?」と意見を聞いてみたり、賛否とその理由を聞いてみましょう。「YES・NO」で答えられない回答の中に、腑に落ちない理由が隠れているかもしれません。

相手の理解度に合わせて、根気よく認識をすり合わせることが大事だね。

その通り!でも、伝え上手な人は、さらに上のステップを踏んでいるよ!

まだあるの!?相手が理解したなら「伝わった」ってことでいいじゃん…。
多くの人は、このステップで「伝わった」と思いがち。しかし、この段階では「あなたの言いたいことは理解したけど、納得はしていない」という状態です。
相手を納得状態にしないまま放置すると、認識のズレを起こす可能性があります。
例えば、部下に指導をすることを想像しましょう。指導に対して、部下は「わかりました」と言ってたし、大丈夫だろう…。
と思っていたら、陰で部下が「自分は正しく評価されていない!」と愚痴をこぼしている…なんてことが、起きうるのです。
理解しても、納得していなければ、伝わっていないのと一緒なのです。特に、指摘や指導をする場面では、相手が納得しているかを気にする必要があります。
そうは言っても言葉選びが難しい…と言う人は、解釈の仕方を変えてみると伝え方が見つかるかもしれません。こちらの記事を、参考にしてみてくださいね。



相手に「納得してもらう」には、相手の頭の中で具体的にイメージできるように、伝える必要があります。
例えば、あなたが見ているこのサイト。文字だけだったらイメージしにくいですよね?しかし、所々に画像が挟まっているから、イメージが湧いてくるんです。

普段の会話でも、フリップに絵を描きながら話せってこと?!
iPadなら、絵でイメージ共有しながら話すこともできますが、手間ですよね。なので、会話の中で、相手が想像しやすいように、具体例を使って話す意識をしてみましょう。
例えば、上手な食リポは食欲を誘いますよね。
それと同様に、「体調が悪い時こそ、健康のありがたみを感じるでしょ?」とか「コロナの時くらい生活が変わるんだよ」のような、イメージの共有がしやすい例を使ってみましょう。
相手があなたの伝えたいことを、具体的にイメージして納得したところで、初めて「伝わった」といえるのです。
もちろん、毎回ここまでする必要はありません。相手の納得度に応じて、例を挙げましょう。
相手が納得しているのに、無駄に説明を加えるのは嫌がられますし、時間の無駄になってしまいます。

STEP3までできていれば、及第点です。しかし「伝え上手な人」は、ここで終わりません。
「伝え上手な人」は、普段から積み重ねた好感度を強みに、納得感を増し増しにしているんです。尊敬している人や信頼している人の意見って、素直に聞けちゃいますよね。
好感度とは「親近感」や「信頼感」のことです。「伝え上手な人」は、無意識のうちに「親近感」や「信頼感」を得ているんですね。
普段のコミュニケーションのなかで、親近感や信頼感を得られるように意識してみましょう。ここぞ!と言うときの伝わり易さが変わりますよ。
親近感や信頼感を高めるには「共感」が一番です。「相手が共感できる話をする」のも良いですし、「相手の話に共感する」のも良いでしょう。
大切なのは、相手の話をよく聞くこと。相手の伝えたいことは、何なのかを聞き出して、納得する必要があるんです。「親近感」や「信頼感」を高められるタイミングは、「聞き手側サイド」のときなんです。
つまり、「伝え上手な人」は「聞き上手な人」でもあるという事ですね。
相手が「私と気が合うな」とか、「私の事を分かってくれている!」と、何度も感じるうちに、あなたへの好感度が高まり、結果、あなたの話が伝わりやすくなるんです。
伝え上手な人の特徴
「伝わる」の4ステップをよく観察すると、「伝え上手な人」の特徴が見えてきます。

先述の通り、「伝え上手な人」は「聞き上手な人」です。
しかし、聞き上手になろうと意識していても、あなたの上司や部下が、もたもた話していたり、何が言いたいのかわからず、イライラすることもあるでしょう。
このイライラを上手く制御できれば、あなたも「聞き上手」の仲間入りです。
「聞き上手な人」は、気長で優しい傾向にあります。相手の話がもたついても、急かさずしっかり最後まで聞いてくれる。必要なら質問をするのです。
話し手も「この人なら安心して話せる」と感じて、一生懸命に伝えてくれるのです。
しかし、あなたがイライラしながら、話を聞いてしまうと、そのイライラは相手にも伝わって、「やばい、ちゃんと話さなきゃ」と余計焦ってしまいます。
自分は短期で、よくイライラしてしまう…という方は、感情をコントロールして、優しくいられるように心がけてみましょう。
筆者のオススメは、「イライラを感じたら、息を大きく吸う」という方法です。脳に酸素を回して、冷静になりましょう!

「伝え上手な人」が共通して認識していること…それは、”自分の脳と相手の脳が見ている世界は、それぞれ違うということ” です。
先ほど紹介した「伝わる」の4ステップの STEP:3を覚えているでしょうか?「相手が想像しやすいような、例を使う」でしたよね。
あなたの話が伝わらないとしたら、その理由は「相手と見ている世界が違うから」なのかもしれません。
だからこそ、認識のズレを擦り合わせるために、イメージしやすい具体例を用いるのが効果的。
「伝え上手な人」は、常に「自分と相手の世界の違い」を意識して、会話をしているわけなんです。

何かを伝えるとき、量でゴリ押そうとしていませんか?はたまた、一気に全ての情報を伝えようとしていませんか?
本当に相手に伝えたければ、「質(詳細さ)」と「量(頻度)」のどちらが足りていないのか?を、説明する前に考えましょう。
相手が、話の内容そのものに理解や納得をしていなければ、伝え方の「質(詳細さ)」が不足している状態。この場合は、より具体的に、説明を加える必要がありますよね。
相手が、前話したことを忘れているのであれば、伝える「量(頻度)」が不足している状態です。こちらの場合は、忘れられないように、報告する頻度を上げることで解決できます。
質と量のどちらが不足しているかを、すぐに判断できる人こそが「伝え上手な人」ということなんです。
まとめ
- 「伝える」と「伝わる」は、違う
- 「伝え上手」=「聞き上手」
- 相手と自分の「見ている世界」が違うことを、意識して伝える
あなたは「伝え上手な人」の特徴に、当てはまっていたでしょうか?伝わる力が高まれば、一層効率的に仕事ができること間違いなしです。
「あ、自分はここができていなかったな…」と気づけた人は、「伝え上手な人」に一歩近づいた証拠。明日からと言わず、今日から意識して、実践してみましょう。