プレゼン資料を作るとき、フォントはどのように選んでいるでしょうか?デフォルト設定のままでは、ひ弱なプレゼン資料になったり、統一感に欠ける仕上がりになってしまうかも。とはいえ、フォントは数が多く、選ぶのが大変です。
また、下手に芸術的なフォントを選んでしまうと、せっかく凝ったはずが読みにくい資料ができてしまった…ということも起こりかねます。
この記事では、有名企業が作っている資料から、ビジネスに最適な見やすいフォントを紹介しますので、好きな雰囲気のフォントを選んで使ってみましょう!
この記事でわかること
- 有名企業が使っているフォント
- 洗練されたフォントの組み合わせ
- ビジネスシーンで失敗しないフォント
無料でダウンロードできるフォントには、リンクを貼っていますので、あなたのパワーポイントに気になるフォントが入っていなければ、ダウンロードしてみてくださいね。
もくじ
フォントは思っている以上に大事。
プレゼンで一番大事なのは、文字です。視覚的な印象を強めるため、画像などを併用することも多いですが、具体的なプレゼンの内容は、文字に込められていますよね。
また、様々な装飾の方法があるのも文字の特長です。太字にしたり、下線をひいたり、色を変えたりと、強調の仕方が豊富です。
この特長をうまく利用することで、読みやすくかつ内容の詰まったプレゼン資料を作成することができます。下の記事には文字装飾に関する注意事項もまとめているので、是非ご覧ください。
【 垢抜けプレゼン資料 】”やらない” だけで、良いスライドになる!ダメポイント 10選フォントには、「メイリオ × Arial 」という王道の組み合わせがあります。筆者の研究室では、この組み合わせなら間違いない、という確固たる共通意識がありました。なぜ「組合せ」なのかというと、日本語と英語のフォントの相性があるためです。
英語は文字の数も少なく、調べればいくらでもフォントが存在するのですが、日本語のフォントはそうはいきません。そのため、選んだ日本語フォントに違和感なくマッチする英語フォントを選ぶ必要があるんです。
その中で、間違いなく違和感のない組合せなのが、「メイリオ × Arial 」です。しかし、王道だからこそ、多くの資料で使われており、正直、「面白味のない組合せ」でもあります。
筆者自身も、面白味のない組合せを脱するため、いろいろな英語フォントを試しましたが、ゲシュタルト崩壊して断念していました…。
膨大なフォントを探すのが難しい…。ならば、カッコいい資料に使われているフォントを真似して使えばいいんです!
今回の記事では、パワポ研さんがnoteで公開している「Power Point Reference Book 2021」をもとに、筆者が気になったパワーポイントのフォントをチェックしてみました。ちなみに、PDF で使われているフォントは、「Adobe AcrobatでPDFを開く > ファイル > プロパティ > フォント」で確認することができますよ。
企業様方の作る美しい資料のフォントを真似して、読みやすいプレゼン資料を作ってみましょう。
Goodpatch 社の使用フォント
Goodpatch 社は「プロダクト開発、新規事業立ち上げ、ブランド構築、組織支援など、クライアント企業の様々なビジネス課題をデザインの力で解決する」という UI・UX の設計を得意とする企業さんです。Goodpatch 社が通期決算資料で使用していたフォントは、こんな感じ。
- ヒラギノ角ゴ (Mac 標準搭載)
- Hiragino Sans(Mac 標準搭載)
- Galano Grotesque
- Helvetica(Mac 標準搭載)
- Lucida Grande(Mac 標準搭載)
- Maison Neue(有料)
- Times Roman(Mac 標準搭載)
- YuGo(Mac 標準搭載)
日本語フォントは「ヒラギノ角ゴ」を使っているようです。Goodpatch 社のみが使っている無料フォントのGalano GrotesqueとLucida Grandeを紹介します。
横向きの縁は丸く、縦の縁は真っ直ぐなフォント。a が丸っこくて、可愛らしい印象を与えてくれます。
シャープな縁取りで力強さを感じさせるフォント。文字の形がデフォルメされていないので、読み間違えにくいフォントになっています。
UZABASE 社の使用フォント
UZABASE 社は、「NewsPicks」という洗練された図解記事やニュースを発信するサービスを運営している企業さんです。UZABASE 社が 2020 Financial Results で使用していたフォントは、こんな感じ。
日本語フォントの情報がありませんでしたが、おそらく日本語はM Plusで表記していると思われます。では、UZABASE 社のみが使用しているLatoとM Plusを見てみましょう。
ねっとりした印象のフォント。t と i が繋がっている箇所が見られます。読みにくさを感じる可能性もありますが、全体的におしゃれな雰囲気の漂うフォントになっています。日本語フォントにも対応しています。
少し横に潰したようなフォント。P の曲線が美しいですね。ちなみに筆者の母曰く、文字をひらぺったく書くと綺麗に見えるんだとか。書道の話ですが。
DRAFT 社の使用フォント
DRAFT 社は、プロダクト・建築の設計デザインを軸に、都市開発からブランディングまで幅広いデザイン領域を手掛けている企業さんです。DRAFT 社が通期決算説明資料で使用していたフォントは、こんな感じ。
- ヒラギノ角ゴ(Mac 標準搭載)
- こぶりなゴシック(有料)
- 見出しゴシック(有料)
- Hiragino Sans(Mac 標準搭載)
- Arial(Mac 標準搭載)
- Avenir(Mac 標準搭載)
- D DIN Condensed
- Helvetica(Mac 標準搭載)
- YuGo(Mac 標準搭載)
Goodpatch 社と同じく、日本語のフォントはヒラギノ角ゴシックを使っているようです。DRAFT 社のみが使っていた Avenir と D DIN Condensed を紹介します。
無駄がなく、読みやすいフォント。Avenir のフォント名で検索すると、デザイナーの方がこぞって褒めている記事がたくさん出てくるという優秀ぶりです。
太字で力強い、縦長のフォント。強調したい場面で本領を発揮すること間違いなしですね。
BASE 社の使用フォント
BASE 社は、「ネットでお店を開くなら、BASE」でお馴染みの企業さんです。BASE 社が決算説明会資料で使用していたフォントは、こんな感じ。
- Arial(Mac 標準搭載)
- Calibri(Mac 標準搭載)
- MS P Gothic(Mac 標準搭載)
こちらも日本語フォント情報がありませんが、MS P Gothic で日本語を表記していると思われます。BASE 社が使用している Calibri を紹介します。
Lato に類似したフォント。Lato よりも柔らかさが抑えられたデザインになっています。
GMOペパボ 社の使用フォント
- ヒラギノ角ゴ (Mac 標準搭載)
- Arial(Mac 標準搭載)
- Gothic(Mac 標準搭載)
- Noto Sans
- Pepper Sans(有料)
丸みを残しつつ、横幅をしっかりとってデザインされたフォント。クセがないので、どんな場面でも使えます。
まとめ
- 日本語フォントは、ヒラギノ角ゴシック or MS P Gothic
- 企業によって使ってる英語フォントは若干違う
- いい資料の真似をするのが、フォント選びの最短ルート
素敵なフォントは見つかったでしょうか?いい資料作りは、いい手本を真似するのが最短ルートです。ぜひ、有名企業の使っているフォントを真似してみてくださいね。
ちなみに筆者は、UZABASE 社の使っている Lato が気に入ったので、今後使ってみようと思います。