プレゼンの第一印象を決めるのは、キャッチーなタイトル(題名)です。
聞き手に「なんか面白そう!」と思ってもらえれば、話に引き込むのが楽になりますよね。
この記事でわかること
・キャッチーな言葉の考え方
・言葉の言い換えの実践方法
聞き手を引きつけるためにも、スライドのはじめで魅力的な結論(=本当に伝えたいこと)を伝えてみましょう!
しかし、結論をストレートに伝えるのはオススメできません…。なぜなら、結果がわかってしまえば、その後の話は「消化試合」になってしまうからです。
プレゼンは短くても5〜10分と短い。全体の流れを作る導入は、「ん?どういうことだ?」と興味を引く必要があるんです!
結論として言いたいことを、うまく解釈し直して、言い換えてみましょう。つまり、結論にキャッチコピーをつけてみるということです。
この記事を読めば、あなたのプレゼンに合ったキャッチーな言葉を見つける方法が見つかるはず。
もくじ
急にキャッチコピーを付けろと言われても難しいと思うので、
今回は、安部広太郎さんの書籍「それ、勝手な決めつけかもよ?」を参考に解釈の練習をしてみましょう。
書籍自体は思い込みで苦しんでいる人を開放するための「解釈」のメゾットを紹介している本です。
ところが、読んでいるうちにキャッチコピーを考えたくなってくる内容でしたので、この記事では「キャッチコピーの考え方」のバイブルとして参照していきます。
解釈によってただの事実が想いに変わる
ニュートンはペストによる大学の休校期間を「創造的休暇」と表現したそうです。
友達にも会えず、家に引きこもる生活から一変、何かを生み出す魅力的な休日に変わりましたよね。
解釈して別の言葉に言い換えることで、
その事実に自分がどう向き合っているか
を伝えることができます。ポジティブなのか、ネガティブなのかが手にとるように伝わるわけなんです!
自分の名前にキャッチコピーをつけてみよう
自分の名前は両親から「こんな子に育って欲しい」という想いを背負った名前ですよね。
気に入っている人もいれば、不満な人もいるかもしれません。名前の文字の由来一文字ずつ調べてみましょう。
例えば、あさまる(筆者)のあさは「浅」なので、その成り立ちを調べてみましょう!
「矛を重ねて切りこんでずたずたにする」象形(「薄く細かに切る」の意味)から、うすい水を意味し、そこから、「あさい」を意味する「浅」という漢字が成り立ちました。
漢字/漢和/言語辞典
ズタズタにするって…かなりアグレッシブな漢字でした…笑
続いて、あさまるの「まる」ですが、こちらはニックネームなので「○」という意味の「円」で成り立ちを調べて見ます。
「丸い口の象形と古代中国製の器(鼎-かなえ)の象形」(「口の丸い鼎」の意味)と「周辺を取り巻く線」(「巡(めぐ)る」の意味)から、「まるい」を意味する「円」という漢字が成り立ちました。
漢字/漢和/言語辞典
この成り立ちを元に、解釈をしていきます。「浅」から矛を振り、切り込むという言葉から「新しい世界を切り拓いていく姿」と連想。
さらに、「円」から「角のない優しい世界」を連想しました。
これを踏まえて、あさまるのキャッチコピーは
「優しい世界を切り開く者」
と言った感じでしょうか!笑
なんだか偉人みたいなキャッチコピーになってしまいましたが、こんな具合に解釈の練習をしてみましょう。
ここで感じて欲しいのは、文字の一つ一つに意味が宿っているという感覚です。
普段何気なく使っている言葉ですが、一文字ずつに想いをのせて、紡ぐ気持ちでキャッチコピーを考えてみましょう!
言葉の言い換え
では、さっそくプレゼンのキャッチコピーを考えてみましょう!
プレゼンのタイトルに入りそうな言葉を言い換えてみたので、ぜひみなさんのキャッチコピーに取り入れてみてください。
「成果」の言い換え
成果とは「果実が成る」と書くので、「〇〇の実り」や「豊作の〇〇」といったような植物関係の言い換えが可能かもしれません。
逆にネガティブな報告内容であれば、「凶作」や「誤算」、「水の泡」などといった言葉も入れられるかも。
「事例紹介」の言い換え
事例の紹介は、様々な例を見せて実績をアピールしたり、顧客の想像を膨らませたりすることが目的です。
なので、「〇〇のアソートボックス」や「〇〇の福袋」などといったワクワクする言葉に置き換えられますね。
逆にネガティブの内容であれば、「パンドラの箱」や「玉手箱」といったような「何が入っているか分からない不安」を醸すことができますね。
「現状」の言い換え
現状は「〇〇の姿」、「〇〇の実態」や「〇〇の真実」といった、本質という意味の言葉を当てると言い換えられますね。
「分析結果」の言い換え
「析」は、細かく切り分けることから転じて、込み入ったものを分けるという意味があります。
そこから、「〇〇のピース」や「〇〇のチップス」といった細かいものを見たり、仕分けたりといった言葉を入れてみるのもいいですね。
アーティストさんの曲名からもってきて「〇〇のイチブとゼンブ」としてもいいかもしれません。
既存の有名な固有名詞に身を任せる
どうでしょう?「解釈」の仕方はなんとなくわかっていたでしょうか?
「全く思いつかない!!」という方は、すでにある有名なタイトルを借りてキャッチコピーを作るのもいいかもしれません。
例えば、筆者の気に入っている曲で面白いタイトルの曲を紹介します。
back number の「ネタンデルタール人」という楽曲です。「ネアンデルタール人」と「妬んでる人」を掛け合わせているんですね…オシャレ。。
もちろん、ただ文字を掛けているわけではありません。
褒められるアイツが羨ましい。
自分だって褒められたい。
でも、本当は努力量が違うってわかっている。
だから妬んでるだけの今を卒業しよう。
ネアンデルタール人とは簡単にいうと人類の祖先、つまり「昔の人」ということです。妬んでいるばっかりの自分を「過去にしよう」という意味が込められているのかなと感じます。
既に存在する固有名詞をうまく調理することで、斬新な表現ができるわけなんですね。
・「解釈」の仕方で事実に想いが宿る
・名前の漢字の由来を一文字ずつ調べてみる
・言い換えで言葉をキャッチーにする
・困ったら固有名詞からヒントを得る
今回は、「キャッチーな言葉を選ぶための「解釈」の練習」について紹介しました。
「解釈」に慣れるまでは、なかなか難しそうですが、安部広太郎さんの書籍「それ、勝手な決めつけかもよ?」では、さらに多くのキャッチコピーの例が上がっています。
興味が湧いたらぜひ読んでみてくださいね。あなただけの「解釈」を加えて、一味違うプレゼンテーションにしちゃいましょう。
また、しっかり聞き手を引き込むためのノウハウを、こちらで紹介しているのでぜひご一読ください。
【プレゼンの導入】聞き手の心をつかむための「基本の考え方」と3つのコツ