12 月から 2 月は学位発表の時期。論文執筆と並行してプレゼンも考えないといけません。
筆者も先日、修士論文の発表をしてきましたので、今後同じ道を辿る方達に発表の流れを解説します。
何事も0から作り上げるのは大変だと思うので、ぜひ今回の話をベースに作ってみてくださいね。
発表の仕方は人それぞれ。いい所は盗んで、自分に合わないなという所は切り捨てて参考にしてみてくださいね。
もくじ
この記事は、ちょっとしたシステム(例えば、画像処理をして何かを判定する…など)を開発している人ような理系学生向けに書かれています。
筆者の場合は、修士論文提出よりも先に修士論文発表をしています。もし、論文提出が先だよ!という方は、あなたの論文構成に則して発表するのもいいかもしれません。
もうすぐ論文発表しないといけないけど、どんな構成にするか考えるのが面倒!という方向けの記事になっています♪
卒業論文の時に教授陣に質問攻めをされてトラウマ…という人は少なからずいると思います…。
しかし、卒論は参加賞、修論は努力賞と言いますし、そこまで気張りすぎなくても大丈夫。まずは、メンタル面で落ち込まないように、気楽な気持ちで挑みましょう。
⒈「背景と目的」で自分の研究に必要な事前知識を説明します。
⒉「関連研究」で先行研究や類似の研究を紹介して、自分の研究の必要性を示唆していきます。
⒊「提案手法と結果」で具体的な実装や理論を説明し、その結果を示しましょう!
⒋「まとめと課題」で研究の総括と今後検討するべき課題について話します。
自分の研究だったら…と想像できそうでしょうか?
「背景と目的」のポイント
大体 3 〜 4 ページ( 15 分発表の場合)で、あなたの研究の「はじまり」を説明します。
研究の原点となる社会問題やきっかけを説明することで、この研究の当事者ではない教授陣が研究内容に寄り添いやすくなります。
先輩などから研究を引き継いだ場合は、先輩の研究の課題を述べることで、自分の研究を簡単に位置づけしてみましょう。また、修論発表が迷子にならないように、研究の目的はシンプルに一行でまとめられると最高です!
「関連研究」のポイント
関連研究は、3 〜 4 ページ( 15 分発表の場合)でまとめましょう!
研究を進めていくなかで、いくつかの論文を読んでいるはず。これまでに調べた研究のなかで、特に重要なものや、自分の研究との差異を説明しやすいものを紹介しましょう。
ただ研究を紹介するだけでなく、自分の研究との関連性や差異もしっかり示して「私の研究は必要な研究なんです!」ということを伝えましょう!
「提案手法と結果」のポイント
言わずもがな、一番大事なセクションです。
ページ数も可能な限り使いたい所です。(筆者の場合は 20 ページ分でしたが、多い方かも…)
一番気を付けたいのは、「提案手法」と「結果」をきっちり分けることです!
提案手法を説明で、無意識に結果を入れ込んでしまうのがよくあるミスです。画像処理であれば、実際に使ったサンプル画像は「結果」で提示する方がカッコいいです。
「提案手法」はあくまで理論を説明するのが主です。論文を読んだ人が追実装したいと考えた時に、その人が持っているサンプル画像を使うはずですよね。
自分以外の誰かが提案手法を使う時に、違うデータや数値になることが予測される部分は「結果」で書くようにしましょう!
これで「提案手法を示したけど、結果って書くこと少なくね?」という疑問も生まれなくなります。
また、提案手法ではシステムの構成をフロー図でしっかり示しておくことも大切です!フロー図の書き方についてはこちらの記事を参考にして見てくださいね。
【フロー図】データの流れを図示する時に気をつける3つのこともう一つ気を付けたいのは時制です。
提案手法は、過去でも未来でも変わらない理論なので「現在形」で書きます。
一方、結果は実際にあなたがやってみたことなので「過去形」で書きます。
簡単にいうと実験レポートのノリですね。これを守れば、1段階レベルアップできること間違いなしです!
「まとめと課題」のポイント
ここは一番ゆるく書ける所です。まとめや課題は、箇条書きにして見やすくしておきましょう。
発表で時間がない時に「課題はこの3点です」と端折っても変じゃなくなります。
研究のこと以外に「発表実績」「今後のスケジュール」「参考文献」「謝辞」を示しておけば、間違い無いです。「今後のスケジュール」は、修論提出が発表より後の時に有効です。
修論でどこまでまとめるのかを明確にしておけば、教授陣も突っ込むところが減りますよ!
修士論文の発表方法は掴めたでしょうか?
博士課程ともなってくると、しっかりジャーナルに通して発表も1時間くらいやって…と難易度が跳ね上がりますが、修士論文は努力賞。
自分のやってきたことを包み隠さず話して、しっかり合格をもらいましょう!